研究成果

神経細胞の発達にタンパク質のアルギニンメチル化修飾が重要であることを解明

2020-08-15(オンライン早期公開版2020-06-25)

大阪大学子どものこころの分子統御機構研究センター(片山泰一研究室)の吉村武講師らの研究グループは、タンパク質のアルギニンメチル化の主要酵素PRMT1が細胞内のゴルジ体の構造を制御することを発見しました。さらに、PRMT1がSCYL1タンパク質のアルギニンメチル化修飾を行い、神経細胞の発達(軸索の伸長)を制御していることも明らかにしました。この研究はタンパク質のアルギニンメチル化修飾という分子メカニズムが脳の発達に重要であることを示しています。本研究成果は、米国細胞生物学会誌「Molecular Biology of the Cell」に掲載されました。

Amano G, Matsuzaki S*, Mori Y, Miyoshi K, Han S, Shikada S, Takamura H, Yoshimura T*, Katayama T (*Corresponding author). SCYL1 arginine methylation by PRMT1 is essential for neurite outgrowth via Golgi morphogenesis. Molecular Biology of the Cell; In press 2020. doi: 10.1091/mbc.E20-02-0100.