研究成果

視線計測装置を用いた自閉スペクトラム症の客観的診断法を開発

2021-02-16

浜松医科大学子どものこころの発達研究センターの土屋賢治特任教授は,大阪大学 片山泰一教授,弘前大学 斉藤まなぶ准教授,福井大学 小坂浩隆教授,藤岡徹准教授,千葉大学 平野好幸教授,佐賀大学 松尾宗明教授,金沢大学 菊知充教授,鳥取大学 前垣義弘教授,岐阜大学 原武史教授,(株)JVCケンウッド 二宮賢 ヘルスケア事業部開発センター長との共同研究により,自閉スペクトラム症の診断のための客観的データを2分で収集できる技術を開発しました。目の前に提示されたさまざまな映像のどのような特徴に注意を向けるかは,ひとによって異なります。同特任教授らは,この特徴を,視線計測装置Gazefinder((株)JVCケンウッド製)を用いることにより客観的に測定,ここから自閉スペクトラム症の診断を導く方法を作り上げました。わずか2分で診断に利用できる情報を集めることができれば,熟練と長い時間を要する自閉スペクトラム症の診察における医師の負担を大きく減らすことができるものと見込まれます。本研究成果は、2021年2月16日に科学雑誌「Frontiers in Neurology(フロンティアーズ・イン・ニューロロジー)」に掲載されました。

Tsuchiya KJ, Hakoshima S, Hara T, Ninomiya M, Saito M, Fujioka T, Kosaka H, Hirano Y, Matsuo M, Kikuchi M, Maegaki Y, Harada T, Nishimura T, Katayama T. 2021. Diagnosing autism spectrum disorder without expertise: A pilot study of 5- to 17-year-old individuals using gazefinder. Front Neurol 11:603085.

知財化
◆ 特願2018-233988「評価装置,評価方法,及び評価プログラム」