研究成果

インターネット依存状態の子どもが、2年後に依存状態を維持している割合は47%に上ることが判明

2021-04-01

弘前大学子どものこころの発達研究センター(兼任)の髙橋芳雄准教授、足立匡基准教授、カルフォルニア大学サンフランシスコ校の廣田智也講師らの共同研究チームは、小学4年生から中学1年生までの児童生徒5,483名を対象とした3年間にわたる縦断的調査により、調査初年度にインターネット依存状態にあった子どものうち、1年後も依存状態である割合は64%、2年後も依存状態である割合は47%に上ることを明らかにしました。また、インターネット依存状態の維持には、自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症にみられる不注意特性が関連していることが示されました。これまで、子どものインターネット依存状態の長期的な推移やその関連要因に関するデータは不足していましたが、本研究の結果から、インターネット依存の問題に取り組む上では、発達特性に関連した困難さを踏まえ、より早期に予防・支援していくことの重要性が示唆されました。本研究成果は、2021年4月に国際学術誌「Journal of Autism and Developmental Disorders」に掲載されました。

Hirota, T., Tahkahashi, M., Adachi, M., Sakamoto, Y., & Nakamura, K. (2021). Neurodevelopmental traits and longitudinal transition patterns in internet addiction: A 2-year prospective study. Dev Disord, 51, 1365–1374. doi: 10.1007/s10803-020-04620-2

知財化
◆ 特願2018-233988「評価装置,評価方法,及び評価プログラム」